会社や役所の仕事で、その人じゃないとできない仕事って、実は、ないんです。
じゃないと、定年退職や異動は不可能になります。
過去、わたし自身がいた職場でも、突然、出勤できなくなる方も何人かいました。
はじめは確かに混乱しますが、職場は、すぐ平常運転に戻ります。
会社に迷惑をかけられないという責任感から、心身不調でも休めなかったり、
自分が退職していなくなったら、会社や上司、同僚たちに迷惑がかかる、
と思っていませんか？
実は、残った人で何とかなり、すぐに平常運転に戻る、ということをまずは、お伝えしたいと思います。
突然、襲ってきたトラブル
わたしが、生活保護の部署にいた時の話。
生活保護を受けている方に保護費を支給したり、相談や援助を行う部署です。
担当していた方が、引っ越ししたのですが、アパートには荷物を残したまま。
新しい電話番号も不動産会社には、伝えていなかったようで…。
その方と連絡が取れなくて、困り果てた不動産屋さんが、こちらに泣きついてこられました。
わたしは担当していた方と不動産屋さんとの仲介役をせざるを得なくなりました。
わたしは何度か、その方に不動産屋さんに連絡を入れるように伝えていました。
が、一向に連絡を入れる様子はなし。
そんなある日、
その方から電話が来て、
「よくも住所、バラしたな！！」
「お前のこと、絶対、許さねーからな！！！！」
といきなり怒鳴り散らされました。
何が起きているのか、わからず、頭の中が真っ白になってしまいました…
もちろん、住所なんかバラしていないし、わたしはただ、仲介役をしていただけなのに…
突然の出来事に、涙が出るのを堪えるのが精一杯でした…
それとも、知らず知らずのうちに、不動産屋さんに住所のヒントになるようなことを言ってしまったのだろうか、
と自分を責めたりもしました。
そんなことが頭を駆け巡りました。
その方は、興奮状態で、わたしが何か説明しようとも聞く耳は持ちません。
結局、上司に対応してもらい、事態は落ち着きました。
ただ、対応した上司の話では、
その方は、わたしのことは「絶対、許さない！！」
と最後まで、言い続けていたそうです。
その後は、その方が引っ越したこともあり、関わる必要性はなくなりました。
思い出された悪夢
1年くらい経った頃、またその方がわたしが担当していた地区に戻ってきました。
直属の上司は、わたしとその方の過去のいきさつは、よく知っていました。
当時、対応してくれた上司だったからです。
けれども、その地区の担当はわたしなので、わたしに再び、担当してほしいと話がありました。
とんでもない
炎上するのが目に見えてます。
上司の頭、おかしいの？？？
杓子定規すぎない？？？
という、気持ちでいっぱいでした。
でも、仕事だから我慢しなきゃ。
断るのは、ただの「わがまま」なんじゃないか？
という想いも同時に湧き上がりました。
でも、当時のことを思い出すと震えが止まらないような感覚になりました。
もういい…
また、あんな日々を送るくらいなら、わがままだと思われてもいい。
担当地区は、1年〜2年でコロコロ変わります。
わたし以外の職員であれば、炎上はしません。
わたしが何がなんでも、担当しなきゃいけない理由って、ないんじゃないかと思ったのです。
その日、始めて指示された仕事を断りました。
幸いなことに、上司は理解してくれて、わたしは担当しないことになりました。
その後、別の人が担当になりましたが、問題が起こることはありませんでした。
結局、わたしにとって良かっただけでなく、クレーム対応などに追われる必要性がないので、職場や上司にとっても良かったようです。
必ずしもあなたがする必要はありません
「仕事」と言われると、指示されたことは何がなんでも、全うしなければいけない、と思ってしまいます。
「適材適所」という言葉もありますが、実は、他の人にお任せしてしまったほうが、上手くいく場合もあります。
断ることは、自分のためだけでなく、回り回って、職場のためにもなるんだなぁ、と考えさせられる経験でした。
本日はここまで。最後までお読みいただき、ありがとうございました！！
