海籠り志カウンセラーのみやです。
本日もお越しくださり、ありがとうございます!!
今、絶賛放送中の2024年大河ドラマ「光る君へ」。
あなたは、ご覧になっていますか?
わたしは毎週、楽しみに見ています!
平安時代が舞台で、「源氏物語」の作者として有名な「紫式部」が主人公です。
わたしは、戦国時代や幕末〜昭和の近代が好きで、平安時代はそんなに詳しくありません。
なので、あまり期待せずに、「光る君へ」を見始めたんですが、
めちゃくちゃ面白い!!!!
個人的には、昨年の「どうする家康」よりも好きかもしれません。
見所は、主人公の紫式部こと、まひろと準主役の藤原道長の恋の行方だったり、朝廷内の権力闘争が面白いですね!
ちなみに余談ですが、わたしは、男同士の権力闘争の話が好きで、「白い巨塔」にもどハマりしてました。
ヤバい奴、藤原道兼…
そんな「光る君へ」の登場人物の中に、「藤原道兼(ふじわらのみちかね)」という人物がいます。
この人は、準主役の「藤原道長」の兄です。
藤原道長は、歴史の教科書にも登場するので、名前は結構、知られていると思います。
藤原道兼は平安時代に詳しくないとあまり馴染みがない人物ですよね。
わたしも今回の大河ドラマで、初めて知りました。
この道兼は、第一話から話題をかっさらうヤバイ奴なんです。
なんと、第一話で主人公・紫式部(まひろ)の母を殺してしまうのです…
虫の居所が悪い道兼が、馬で走っているところに、少女時代の紫式部(まひろ)が飛び出してしまったのです。
子ども相手に道兼はブチ切れ。
紫式部(まひろ)を守ろうと道兼と対峙した母を衝動的に刺してしまったのでした…
その他にも、
「身分の高い者が身分が低い者を殴って、気持ちが晴れるならそれで良いではないですか」
と堂々と言ってのけたりと、大河ドラマ史上屈指のヤバい奴に早々にランクインです。
いやぁ、悪い奴です!!!
不思議と嫌いになりきれない道兼…
そんな風に視聴者のヘイトを一身に背負いそうな人物なんですが、嫌いなんだけど、どこか嫌いになりきれない。
今週の道兼はどうなるんだ?
と不思議と気になってしまう、そんな人物なんです。
単なる嫌な奴で終わらないのは、道兼が抱えている背景が描かれているからかな、と思います。
道兼の父親は、道兼の兄や弟の道長を可愛がっていました。
道兼に対してはというと、まるで手駒のような扱いで…
朝廷内での権力闘争のための策略だったり謀略の実行部隊を道兼にさせていました。
いわゆる汚れ仕事をさせていました。
現役の天皇を騙して出家させちゃう役割とか…
道兼の父は、現役の天皇を出家させようとした時も成功すれば兄の手柄、失敗すれば、泥は道兼が被ることになると言っていて…
完全に駒扱いなんですよ!
それでも、道兼は父親を慕っていて、父親に言われた通りに汚れ役をこなしていくんですよ。
もう、何と言うか、健気というか、不憫というか、可哀想というか…
だからといって、粗暴な行動や暴言が許されるわけではありませんが、そういった道兼が抱えている背景というか、闇が完全に嫌いになれない理由なんですよね。
闇落ちしてしまう道兼…
そんな道兼も、とうとう完全に闇落ちしてしまう出来事があって。
これまで尽くしてきたお父さんが、倒れてしまう。
まだ亡くなってはいないけど、もう後継者を指名しなくてはいけないという状況になります。
道兼としては、これまで汚れ仕事までして懸命に父に尽くしてきた…
だから、後継者には自分が指名されるはずだ、と思っていました。
ですが、指名されたのでは、兄でした…
道兼は食い下がり、
「今日の父上があるのは、わたしの働きがあったからではないですか?」
と言います。
これに対し、父は、
「お前のような人殺しに一族の長が務まるか」
と吐き捨てます。
ここで道兼はブチ切れ!
あれだけ慕っていた父親に対し、
「この老いぼれが…、とっとと死ね!!」
と暴言を吐き、飛び出してしまいます。
その後の道兼は、仕事にも行かなくなり、酒浸りの日々を送ります。
とうとう妻子にも出ていかれ、しまいには、同僚貴族の家に入り浸り、そこで酒浸りになってしまいます。
完全に闇落ちしてしまったのでした。
覚悟を決めた道兼…
しかし、そんな道兼を救ったのが、弟の藤原道長でした。
「俺はもう、死んだも同然だ…」
という道兼に対し、弟の道長はこう言います。
「兄上は変われます。この道長がお支えいたします。しっかりなさいませ。もう父上はおられないのですから」
この言葉を聞いた道兼は、泣き崩れます。
こうして、道兼は闇落ちから復活することになります。
復活後の道兼の顔つきだったり、佇まいが何というか、美しいんですよ。
この人、こんなにかっこよかったかな、とびっくりするくらい変わるんですよ。
いやぁ、役者さんてすごいなぁ…。
復活後の道兼には、今までの悪いイメージを覆しちゃうくらいの見せ場が訪れます。
都では疫病が流行し、民が大勢死んでいた状況でした。
父から後を継ぎ、天皇の補佐役になった兄は、自分たち貴族や天皇にはうつる病じゃないと思っていて、何も対策を講じようとはしません。
これに危機感を覚えた弟道長は、兄が何も対策を講じようとしないことを道兼に話します。
兄と話しても、どうにもならないので、弟道長は、自分で悲田院に行き様子を見てくる、と道兼に言います。
これに対し、道兼は、
「やめておけ。都の様子なら俺が見てくる」
「汚れ仕事は俺の役目だ」
と、言い切るのでした。
道兼エエエエーーー!!!!
あんた、最高にかっこいいよ!!!
道兼への評価が180度変わった瞬間でした。
過去の出来事も全て受け入れ、覚悟を決め、自分の生き方が見つかった。
同じ汚れ仕事だとしても、父に命じられるがままにするのと、自分の意思で選んでするのとは、全然違います。
いや、汚れ仕事ではない。
民のため、国にために、感染のリスクを負って、庶民の様子を見に行くことは、誰にでもできることではありません。
ましてや、身分の低い人を虫けら扱いしていた道兼がです。
全てを受け入れ、覚悟を決め、自分が決めた道を進んでいく。
このシーンの道兼は、本当に美しさすら感じました。
道兼が復活できたきっかけとは…
道兼が闇堕ちから復活できたきっかけが、2つあると思っています。
一つは、後継者に指名されなかった時、
「この老いぼれが…とっとと死ね!!!!」
と暴言を吐いたこと。
過去の道兼は、父が自分を必ず出世させてくれると信じて、ひたすら父に尽くしてきました。
完全に精神的に父の支配下にあった状態です。
自分の価値観ではなく、完全に父の価値観で生きているような感じでした。
そんな中、衝動的とはいえ、初めて自分の本音を父にぶつけることができた。
これは、父の支配から自分を解き放ち、本来の自分を取り戻す第一歩になったのではないかと、個人的には思いました。
そして、2つ目は救いの手を差し伸べた道長を受け入れたこと。
ここで、もし道長を拒絶していたら、復活はできなかったと思います。
道長の
「父上はもうおられないのですから」
という言葉で、父がいなくなったことを実感したのではないかと思います。
もう父の言いなりになる必要はない。
自分意思で生きることができる。
いや、父がいなくなった今、自分で考え、自分で進むべき道を決め、自分の力で生きていかないといけない。
こうして、全てを受け入れ、進んでいこうと思えたのではないかと思いました。
光る君への道兼の闇堕ちからの、全てを受け入れ、覚悟を決め、自分が決めた道を進んでいこうとする生き様が美しく過ぎて…
人が覚悟を決めた姿といのは、本当に美しいですね。
歴史上には、そんな人たちがたくさんいるので、ご紹介していければと思っています。
本日はここまで。最後までお読みいただき、ありがとうございました!!